夜明け

L/M Yu-ki　A/もげさく彗太 from もげへい　もげへいofficail websiteへ

忙しなく動き続ける街
呼吸さえ慌しい人達
思い惑う暇もなく
心休まる間もなく 時が経ち

向かう先に何があるのか
方向すら正しいのかどうか
きっと誰にもわからぬまま
それでも立ち止まれずにいる

夜の帳が やっと僕を解放したとして
許されるのは 束の間の休息でしかない
今日という日の 答え合わせの時間も
まるで足りないままに 明日は来る

この夜が明ける頃 僕達が
抱える不安や迷いなんて
何もかも消え失せて
この痛みも苦しみも 無くなってしまえば
どんなに楽だろうな

わかっているんだよ もしも目覚めても
そこにあるのは昨日や今日と同じ朝
でもいつか何かが 変わってゆく
そんな日が来る事を 夢に見る

願ったまま 思い描いたままの
未来なんていらなかった
だけどたった一日さえもここまで
思い通りにならないものだなんて

夢は叶う 努力は報われる
そんなの信じているはずもない
だけどきっと心のどこかで
それを否定したい自分もいる

幼い頃 誰もがその胸を熱くした
正義の味方のように まっすぐな心で
どんな困難も ものともしないような
ヒーローになれるはずだったのになぁ

現実の僕達は あの頃に
思い描いた展開とは 様子が違っていて
立ち向かうべき相手もわからずに
自分さえ疑って

上手くいかない事ばかりに 固執して
それを手にした人を 妬ましく思うような
およそ憧れた姿と かけ離れた
そんな自分の事が嫌になって

だけどそれは 自分にとって本当に
必要なものだろうか？
掴めそうで掴めない答え
そうしてまた夜が明ける

忙しなく動き続ける街
呼吸さえ慌しい人達
思い惑う暇もなく
心休まる間もなく 時が経ち

夢は叶う 努力は報われる
そんなの信じているはずもない
だけどそうだとしたら僕は
きっとここまで来れなかった

この夜が明けるまで 僕達は
本当の自分を求めて 自問自答をして
何一つ見つからなくても 何度だって
この手を伸ばすだろう

まるで同じように映る日々の中で
昨日とは何かが違う今日に気付けたなら
そうきっと全てが変わってゆく
それはこの夜明けの すぐ向こうに―